活動報告

医師のキャリア形成をサポートするため様々な活動を行っています。

日本医師会共催:医学生、研修医等をサポートするための会 「医学生・研修医と語る会」 〜「誇りを持って仕事と生活を楽しむために必要なこと」〜

常任理事・医療関連事業部長 藤井 美穂

 男女共同参画やワークライフバランスについて性別を問わず、若い時期から明確に理解してもらうことを目的に日医と共催で平成25年度2回目を2月20日(木)に北海道医師会の理事会室で開催した。
 今回は、さまざまな問題意識を持ち活動している医療学生団体と意見交換を行い、将来医師として働き続けるための環境づくりや医師像を考えることを目的に「誇りを持って仕事と生活を楽しむために必要なこと」をテーマにディスカッションを行った。


当日の参加者は18名で、医療学生団体による活動報告を交えた団体の紹介と、北海道医師会についての説明の後フリートークを行った。

<各団体の紹介>
医療学生団体について
■IFMSA-Japan(国際医学生連盟)
 1951年に発足し、フランスに本部があり、現在は107カ国、100万人の医療学生が参加している。WHOやUNESCOといった国際機関と公式にパートナーシップを組み、社会貢献・国際社会とのつながり・幅広い視野の獲得を基本理念として活動している。IFMSA-Japanには、全国80校ある大学医学部の内、53校が加盟しており、個人加盟が1000人程である。運営は13名の常任理事が中心となって行っており、各国共通で6つの常設委員会が設置されている。IFMSA-Japanでは、全国を9つの地域に分けて活動している。毎年10月には日本総会が行われ、全国から450名の医療系学生が集合し、トレーニングや交流会を通してコミュニケーションをとっている。年に1回開催されるアジア太平洋地域会議や年に2回開催される世界総会など、国際会議にも参加している。私たちは、「Think Globally Act Locally」視野を広く持って自分の身の回りのことから動いていくということをスローガンに活動している。
■North-Powers
 「北海道の医療系学生が集まる」をテーマに活動している。医学部だけではなく、医療系学生の交流を図ること、北海道の医療系サークル同士の架け橋となることを大きな目的としている。大きな活動は年2回、学生が集まってワークショップを行う「Pre-North」と、外部から講師を招いてレクチャーを受ける「North Powers本会」である。North Powersの活動理念は、North Powersの活動を通していろいろな人と交流を取る踏み台になることで、さまざまな分野で活躍している学生たちと交流することが目的である。
■札幌医ゼミに行く会「すずらん」
 将来、医療者になってからぶつかるであろう問題を、学生の内に学ぶことを理念としている。活動は週2回の勉強会が中心で、勉強会の内容は、貧困や生活保護、生理学や病理学など様々である。終了後は食事をして、さらにコミュニケーションをとるようにしている。現在メンバーは約40名で、看護学部や薬学部の学生も多く参加しており、他学部の学生から視点の違う考えを学ぶことができる点が大きなメリットである。これからは、医学部の学生をもっと増やすこと、勉強会の回数を増やすこと、ゼミに参加する際の旅費など金銭的な問題を解決することが課題である。
■Med-Edu
 小中高生に健康教育を行い、地域社会に貢献することを理念に活動している。小中高生は多感な時期であるので、たばこ・薬物などの危険性を伝えることを、プレゼンテーションで正しい知識を与え、模型などを利用して知識の補完を行い、グループワークによって知識を応用させるという流れで健康教育を行っている。正しい知識をもった児童から保護者にも伝わることで保護者の健康意識も改善され、結果的に少しでも地域社会に貢献できればと考えている。

北海道医師会について
医師会は開業医だけではなく、勤務医や研修医も集まり、国民の健康や医療を守る学術集団である。北海道医師会は、各地域の郡市医師会および三大学の医育機関医師会の会員で組織されている。会長1名、副会長3名、理事25名、監事が3名おり、14の専門部で構成されている。北海道医師会では、社会福祉の増進のために実践する事業活動として、災害時の医療救護体制の確保や電力供給対策への対応、勤務医・女性医師の支援などを行っている。北海道労働局や北海道、大学などの外部委員会にも参画している。医療関連事業部で行っている女性医師等支援相談窓口事業は、平成23年6月15日に開設し、子どもがいる医師のための育児支援事業や仕事と家庭の両立を支援する相談窓口、復職を目指し研修を希望する医師の復職支援を行っている。他にも若い世代との関わりをもつために、医学生との座談会、勤務医懇談会などを開催している。医業経営福利厚生部では、グループ保険や医師賠償責任保険、特約融資などを取り扱っており、会員の福祉制度も充実している。北海道医師会に入会するためには、郡市医師会または三大学の医育機関医師会に入会しなければならない。ぜひ研修医時代から入会していただきたい。

フリートーク
誇りを持って仕事と生活を楽しむために必要なこと

■北海道医師会と学生団体の共同について
 学生からは、理想ばかりを話し合うことが多く、現実を知る機会が少ないので、現役で働いている先生と交流が持てる機会を設けて、理想と現実のギャップを知りたいこと、OB・OGは道内に残っていない医師も多く、また、現役医師は忙しいので、つながりを上手く作れないこと、学生団体が行っている保育園や小学校を訪問する活動や、医大の1、2年生を対象に地域を肌で感じ地域への抵抗感を少なくすることを目的で行っている「地域医療ツアー」活動は、地域の病院や先生とのつながりが無ければ実行するのが難しいなどの問題点が出された。
 それに対し医師会からは、歯科医師会や看護協会といった他職種の団体とも連携をとっており社会人との交流や、禁煙に関する活動は共同できること、医師会の青少年育成事業では、実践形式の授業を大学生が手伝うことは不可能ではないし、世代が近い中学生や高校生を対象にアクションを起こし、なぜ医学部に入学したのか、なぜ医師になりたいと思ったのかを伝え医師になる動機付けや、地域の子どもたちが医師になりたいと思うようなモチベーションの上がるイベントを企画してほしいこと、その場合、医師会が学生と行政のパイプ役として協力できることがあると話をした。
 また、北海道医師会の地域医療部開催している「地域医療を守る住民活動に関するシンポジウム」では、医師を支援する市民団体や行政の方から各地域で医師を呼び込むための様々な活動をしていることを紹介した。

■地域医療について
 地域医療についてはどう感じているか、地域に医師が行きやすくなる良い方法はないかを聞いたところ、学生からは、地元の住民がどのような生活をしていて、その地域にはどのような問題があるのか、実際に感じて現状を知らなければならないので、学生の内に短期間でも地域を経験し、仕事だけではなく、美味しい食べ物やレジャー施設などを実際に見ることができる企画があれば、地域を間近に感じられると思うとの意見があった。また、将来の子育てのことを考えると、田舎の方が環境はいいと思っている。保育所などの施設は少ないかもしれないが、近所の方の顔もわかっていてコミュニティができているので、協力してもらうことができ、安心して子供を預けられる環境は田舎の良い点だと思うとの意見があった。


   最後に学生から、普段の授業では聞けない話を医師会の先生方から聞くことができて大変勉強になった。わからない部分も多いが、今日学んだことを今後に繋げていきたいと思うとの感想があり、また、北海道医師会の女性医師等支援事業が充実していると感じたので、実際に復職に至った先生方の話を聞きたいと思った。医師会にはそのような機会を設けてほしいといった要望があった。

 今後の医療は今の医学生たちが基盤になっていくので、さらに北海道医師会と学生との交流を実現していきたいと思う。



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