活動報告

医師のキャリア形成をサポートするため様々な活動を行っています。

病院訪問

富良野協会病院を訪問しました。

医師の就労環境作りを支援する事業周知のための臨床研修指定病院の訪問

富良野協会病院[平成26年8月4日(月)午後5時]


 今年度3回目の訪問先は富良野協会病院で、羽根田院長をはじめ副院長など9名と事務局の方にお集まりいただき、また、富良野医師会の石澤会長にもご出席いただき、勤務医の働きやすい就労環境づくりや、地域医療のことなど意見交換をしました。







   羽根田院長からは、私たちが若い頃は女性医師がほとんどいない時代であった。現在は医学部入学生の約半分近くが女性というところもあり、女性医師が当院に勤務しても全く問題のないような環境を整えておきたい。今日の機会を今後に上手く活かしていきたいと挨拶を頂戴しました。







 意見交換では、当院には、現在20名の医師がいるが正直足りていない。当直のことなどを考えると最低でも30名ほどは必要である。麻酔科の常勤医がいないので、旭川医大から火曜と木曜は定期的に来てもらっていて、それ以外の緊急の時は、呼び出せば来てくれる体制になっている。当直については、呼び出す場合の当番も決めているので、比較的呼びやすい環境にはなっていると思う。搬送が必要な場合に備えて、搬送当番も決めているので、当直当番の医師が病院を離れることがないようにしている。搬送当番がいても場合によっては看護師だけで搬送する時もある。ドクターヘリは、医師が乗ってきてくれるので病院側からすると一番助かる。研修医の当直については、1年目は無く2年目からはサブを付けての2人体制で担当してもらうようにしている。2年目の研修医が当直につくようになると、サブと搬送係と呼び出し係が必要になるので、このローテーションを20人の医師で回すのが大変になる、などのお話がありました。



 また、富良野協会病院では、妊娠した時から子どもが小学校に就学するまで当直免除にしているが妊娠した時点から当直免除にしている病院はまだまだ少ない。当直は免除にしているが祝祭日の日直は担当になる病院が多いと思う。妊娠してから生まれる間よりも、生まれてからが一番大変である。病院側は、子どもを育てながらも働いていける環境を整えることが大切である、とお話がありました。




 若手女性勤務医からは、子どもはすぐにでもほしいと思っている。将来を考えると、出産して子育てをしながら働いている外科の先生を見たことがないので、不安がある。出産を機に医局を辞めてしまった医師がいて、やはり子どもを育てながら医師として働いていくことは無理なのかと感じている。結婚は後からで良いので、まずは若い内に子どもを確保したいというのが本音である。やっと仕事にも慣れてきて、もっとレベルアップしたいという気持ちもあるので、どちらを優先すべきか非常に難しい、などの不安な声も聞かれました。北海道医師会女性医師等支援相談窓口コーディネーターからは、医局の雰囲気や体制づくりが重要だと思う。初期研修の段階で出産し、大きな遅れをとらなくても専門医を取得できるような上手い方法もある。女性は特に、常に第一線で働かなくてもコツコツ勤務を続けることが大切である。復帰後のための準備段階と考えるべき、とのアドバイスがありました。

 最後に、北海道医師会と女性医師等相談窓口事業の説明と、日本医師会が作成した「勤務医の労務管理に関する分析・改善ツール」を紹介して、医師の健康支援のための適切な労働条件整備と労働環境改善について説明しました。また、北海道労働局で設けている、仕事と家庭の両立支援や女性の活躍推進に取り組む事業主団体に対する助成金について紹介し、閉会しました。

富良野協会病院の皆さま、
お忙しいところありがとうございました。
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