活動報告

医師のキャリア形成をサポートするため様々な活動を行っています。

病院訪問

八雲総合病院を訪問しました。

医師の就労環境作りを支援する事業周知のための臨床研修指定病院の訪問

八雲総合病院[平成26年6月20日(金)午後3時]


今年度2回目の訪問先は八雲総合病院で、佐藤院長をはじめ医局長など8名と事務長ほか事務局の方にお集まりいただき、勤務医の働きやすい就労環境づくりや、地域医療のことなど意見交換をしました。
 佐藤院長からは、現在当院には女性医師はいない。地方の病院で医師不足が深刻であるのは、特に女性医師が地方へ行くのを躊躇しているためだと感じている。また、既婚の先生の場合は、奥さんのことを考えると地方に来ることができないという話もよく耳にする。女性医師の働く病院の環境というよりは、地域の環境を整えるべきだと思っている。今日は、若い医師や女性医師が地域に根付くためにはどうしたら良いか、ヒントを得られればと思うと挨拶を頂戴しました。



 意見交換では、この地域で唯一の総合病院なので、出張医のやり方次第でその科の特徴が変わってしまう。出張医の影響力が大きいので、地元住民の信頼を得ることが難しい。医師が頻繁に変わってしまうことが地域病院の特徴であり、難しい点である。子どもの進学に合わせて都市部に出て行ってしまう医師が多いので、医学部の地域枠制度に、卒業時の地域枠ではなく入学時の地域枠制度があれば良い。特定の地域から定員の何%を入学させるなど、地域からの方が医学部に入学しやすいとなれば、地域に住む人は増えるはずである。親は子どものために勤務地を考えるので、医師の数も増えると思う。病児保育があれば女性医師が八雲に来てくれるのであれば、すぐにでも設置するが、実際はそれだけでは来ないので、なぜ地域に女性医師が来ないのか、根本的な問題を解決していかなければならない、などのお話がありました。



 また、八雲総合病院では、将来八雲町から医師や看護師になる方が少しでも増えるように、今年の2月に八雲町内の小学校高学年と中学生を対象に「病院のお仕事なりきりツアー」を開催した。全医療関係職種の仕事を実際に体験できる催しで、約100名の子どもが参加した。開催した側も普段の仕事を改めて見直すことができ、子ども達にも関心を持ってもらえたようである。第2回目は今年10月に予定している。また、少子化対策と未受診妊婦の予防の目的で、妊婦健診の無料化を約10年前から実施している。費用は全て町が負担している。また、新専門医制度は地方にとって非常に助かると思っている。大学医局に入らなければ専門医を取得できなくなるので、医局員の数が増え、医局の地域派遣に関する権限が強くなると思う、とお話がありました。
 
 引続き、北海道医師会と女性医師等相談窓口の事業の説明と、日本医師会が作成した「勤務医の労務管理に関する分析・改善ツール」を紹介して、医師の健康支援のための適切な労働条件整備と労働環境改善について説明し、北海道労働局で設けている、仕事と家庭の両立支援や女性の活躍推進に取り組む事業主団体に対する助成金について紹介いたしました。
 
 最後に、森本顧問から、今日は医師会について知ることができてよかった。今後もこのような機会を設けて、少しでも医師会活動に役立てていただきたいとの挨拶があり、閉会しました。

八雲総合病院の皆さま、
お忙しいところありがとうございました。
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