活動報告

医師のキャリア形成をサポートするため様々な活動を行っています。

病院訪問

帯広厚生病院を訪問しました。

医師の就労環境作りを支援する事業周知のための臨床研修指定病院の訪問

JA北海道厚生連 帯広厚生病院[平成25年10月31日(木)午後6時]


 今回は、帯広厚生病院の菊池院長をはじめ副院長、診療部長など5名の勤務医と5名の研修医、事務局の2名の方に参加していただき、女性医師を含めた全ての勤務医の働きやすい就労環境づくり、将来のライフプランなど意見交換をしました。

 北海道医師会から、医師会と女性医師等相談窓口の事業ならびに日本医師会が作成した「勤務医の労務管理に関する分析・改善ツール」を紹介し、医師の健康支援のための適切な労働条件整備と労働環境改善について説明しました。



 菊池院長からは、勤務医の就労環境整備には課題が多いが、中でも女性医師であることがネガティブに作用しない環境をどう作っていくかが、重要であると思っている。当院に勤務している女性医師は、都市部に比べて多くはないので、出来る限り意見を尊重していきたい。今日は、遠慮なく意見・要望を言ってもらいたいと挨拶がありました。







 意見交換では、山本副院長から、初期研修医の救急担当は週に1回程度で、2年目は最初にコールされるようになる。救急車は年間約4,000台受け入れており、市内の二次救急当番の日は忙しいが、それ以外は比較的落ち着いている。救急を担当した次の日は、初期研修医については半日休みが基本となっているが、状況によっては休めない時もある。地域医療は、摩周厚生病院で1ヵ月間研修を受けることになっている。後期研修は、大学に戻る医師、そのまま続ける医師、研修先を他の病院に変える医師がいると説明がありました。






 地域医療について、参加された研修医からは、釧路で働いていたとき、内科を総合的に診なければならないことが、どれほど大変なことか実感した。私自身が田舎育ちなので住むことに抵抗はないが、家族がいると考えが変わってくると思う。地域病院では住民の方々との信頼性が重要だと感じたので、住民の方は短期間の勤務では満足しないなどの意見が出されました。山本副院長からは、地域では専門外のことにも踏み込まなければならず、市民の期待を背負わなければならないことが辛い所だと思う。市民が思っている総合医と医師が思っている総合医には、大きなズレがあると思うとお話がありました。
 
将来については、研究よりも臨床をやっていきたいという意見が多く出されました。また、同じ病院に奥さんがいる男性医師は、大学医局も協力的で柔軟性が出てきており、医局人事の配慮で同じ病院で勤務できている。妻は小児科の医師なので、子供ができた場合は協力しないと成り立たないと思うし、できることなら育休も取りたいと考えているとお話がありました。

 保育設備については、菊池院長より現在約25名の女性医師が勤務しており、診療科ごとの当直体制はなく、未就学児がいる女性医師は当直を免除している。保育所は病院の敷地内に設置して医師の子どもも受け入れており、病児保育の対応もしている。19時まで預かるので、看護師が多く利用している。現在、育児中の女性医師2名は、外来のみの勤務を週3回の方と、日中勤務のみの方がいて希望する働き方をしていると説明がありました。




 最後に、山本副院長から、今日の会議では医師会が女性医師ないし勤務医の就労環境整備に尽力する姿勢が、研修医や若手医師に十分に伝わったと思う。今後も、医師会役員の先生と顔を合わせて話ができる機会を作っていただければと思うと挨拶があり閉会しました。

帯広厚生病院の皆さま、
お忙しいところありがとうございました。
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