活動報告

医師のキャリア形成をサポートするため様々な活動を行っています。

病院訪問

社会医療法人製鉄記念室蘭病院を訪問しました。

医師の就労環境作りを支援する事業周知のための臨床研修指定病院の訪問
社会医療法人製鉄記念室蘭病院[平成27年9月1日(火)午後5時30分]



 今年度第4回目の病院訪問は、室蘭市にある社会医療法人製鉄記念室蘭病院で、松木理事長、前田病院長と5名の研修医にお集まりいただき、勤務医の働きやすい就労環境づくりや女性医師支援のことなど意見交換をしました。




 松木理事長から、当院では研修医との会話を大事にしており、自慢の研修医を見てほしいと挨拶を頂戴しました。




 今回は、初期研修1年目の先生たちが出席されていましたので、希望する診療科や専門医取得、当院を研修病院に選んだ理由と病院に望むことをお聞きしました。





 出席された研修医の先生方は、皆さんしっかり診療科の希望を持っており、指導医からの熱心な指導により充実した研修を受けられていることがうかがえました。また、昨年開催した北海道医師会「医学生・研修医をサポートする会」に出席していただいた女子学生の方に、今年は研修医としてお会いしました。先生は、女性医師について考える機会があり、今は、女性・男性に関わらず研修に取り組んでいるとのことでした。






 意見交換では、研修医の先生から希望する診療科での専門医を取得したいと考えているが、専門医制度が変わるので情報収集を行い、どのように取得していくか検討しているとのお話があり、長瀬会長から三大学・北海道・医師会とで話合い、地域枠の医師にも専門医をきちんと取得できるような研修方式としたこと、北海道としての新専門医制度を検討するため、数日後に三大学・厚生労働省・北海道・医師会の4団体で話合いの予定があることをお話し、皆さんは新専門医制度で初めての専門医となるので是非がんばってほしいと激励しました。




 研修医の皆さんに、製鉄室蘭記念病院を研修病院に選んだ理由をお聞きしたところ、医局との関連病院である理由のほかに、研修医でもたくさんの経験を積めること、2年目の研修医が多く、部活の先輩がいて直接研修内容等を聞けたことや、救急の経験ができ、救急の1年目は北大救急専門医からフィードバックを受けられ、2年目は大変だが一人で救急を任せてもらえることも理由の一つと挙げられました。また、忙しいにも関わらず人間関係がギスギスしていない雰囲気がとても良かったとのことでした。





 前田病院長からは、診療科によってチーム制・主治医制を採っているが100%主事医制という科はなく、マンツーマンでつく指導医は決めるが他の先生も付随して指導するようにしている。今年は、1年目の初期研修医が5名、2年目が8名、後期研修医は5名で屋根瓦形式が出来上がっており、上が下を教えているとお話がありました。




 女性医師としての将来への不安をお聞きしたところ、不安がないわけではないが、この病院にも子育てしながら働いている女性医師がおり、定時で帰宅しても、内視鏡や後輩の指導をするなど役に立っているというアイデンティティーがある。技術を身につければ、長い時間勤務できなくても、子育ても仕事も自信をもってできると思うし、この病院はそういう働き方ができる病院で、他院でも受け入れてくれるところがあると思う。若いうちに結婚してしまうと大変だから、技術を身につけてから結婚・出産すると復帰もしやすいのかと思っているとのことでした。






 前田病院長からは、2回産休を取っている消化器内科の医師は、1回目は1年半の産休後に復帰、内視鏡の技術を習得していたので、内視鏡や外来等をヘルプしていた。2回目も1年程の産休後に、この春から復帰して日中だけ働き、内視鏡や後輩指導を行っている。消化器内科は10名医師が所属しているので、子どもが急病で休まなくてはならない時でも困らない体制となっている。

 松木理事長からは、この病院は各科がある程度の人員を確保できているので、女性医師も働きやすい環境だと思う。医師の人数さえ確保できていれば、気兼ねをせず休むこともできる。院内保育所では病児の預かりはしていないが、病児保育がなくても大きな問題にはならない。医師の人数の充実が一番の解決策で、病院がうまくマッチさせ、子育て中の女性医師と他の医師の間でサポートし合い、お互いメリットがある形にできると考えているとお話がありました。




 研修医に病院に望むことをお聞きしたところ、夜8時には仕事も終わり勉強もできるため、ストレスもなく充実した研修生活を送れているとのことでした。ただ、親身に指導してくれる医師もいれば、そうでない医師もおり、指導医によって指導方法にバラつきがある。勉強になるが、いきなり全て任せられ困る時があった。医師によりやり方が違うが、どういう判断で処置をしたのか教えてくれると勉強になると希望も出されました。






 深澤副会長からは、知識も大事だが医師として一番大切なことを身につけてほしいとお願いし、最後に、松木理事長から当院は教育にも力を入れているが、研修医からも院内全体の雰囲気がいいと良く言われる。笑が絶えない環境で楽しくかつ厳しく働いていきたいと思っているし、また、そういう病院にしていきたいと挨拶があり、閉会しました。




製鉄記念病院の皆さま、お忙しいところありがとうございました。


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