活動報告

医師のキャリア形成をサポートするため様々な活動を行っています。

平成27年度女性医師支援事業連絡協議会


常任理事・医療関連事業部長 藤井 美穂


 平成27年度の標記連絡協議会は、平成28年2月26日(金)に日本医師会で開催された。最初に横倉会長の挨拶(今村聡女性医師支援センター長代読)の後、議事に入り、昨年10月から本年1月にかけて全ブロックで開催のあった女性医師支援センター事業ブロック別会議で報告された特徴的・先進的な取り組みの紹介について、6ブロックから発表した。


 北海道医師会からは、小職と女性医師等支援相談窓口コーディネーターの藤根美穂先生が出席した。また、北海道からは旭川市医師会長谷部千登美先生と行政担当者も出席した。


ブロック別会議開催報告

1北海道・東北ブロック

                宮城県医師会 常任理事 高橋克子先生


 平成20年に県の委託契約により設立した宮城県女性医師支援センターの取組みについて報告があった。
 託児室の設置補助は、特に厳しい規定を設けず、女性医師に役立つと判断した場合に助成をしていること、今後すべての製薬会社に講演会等の開催時に託児室設置を要件に後援や共催することを検討していること、空き病室を利用して病児保育を運営している仙台医療センターでは、受け入れ人数が90名と多く、女性医師に人気の高い医療機関となっていることの紹介があった。



2関東甲信越・東京ブロック

                栃木県医師会 常任理事 滝田純子先生


 栃木県の2つの大学の研修医や医学生が委員として就任している男女共同参画委員会の取組みについて報告があった。
 若い世代のニーズの確認、集客や取組みの発信方法、内容の企画を募った結果、講演会には医学生、研修医、その指導医を含めた90名が参加し、実習・実技と要望が多かった新専門医制度をテーマにした基調講演を行い大変好評を得ることができたことと、昨年4月に設置された女性医師部会と10月に栃木県に対して提出した、女性医師支援に関する要望書を行ったことが紹介された。


 
3中部ブロック

                 三重県医師会 理事 今野信太郎先生


 女性医師支援の取り組みが遅れていた三重県医師会では、平成26年8月に委託を受けて開設した三重県医療勤務環境改善支援センターがきっかけとなり、取組みを開始したとの報告があった。
 平成27年11月にセンター事業として創設された「女性が働きやすい医療機関」認定制度は、知事からの要請を受けて検討が進められ、医療機関の主体的な取り組みを促進するため、妊娠時・子育て時の当直免除、短時間勤務に関する制度整備、保育施設の整備、制度や施設の活用を促す職場の雰囲気づくりを盛り込むこととし、チェックリストは、医療分野の『雇用の質』向上のための勤務環境改善マネジメントシステムを利用して作成した。書類審査・現地確認・専門家による審査を行い、認証がおりれば、三重県から3年間有効の認証書が交付され、三重県ホームページにて公表されるものである。認証されなかった場合は、医療勤務環境改善支援センターが改善部分をアドバイス・支援を行い、認証までサポートする仕組みとなっており、県が認証し、社会的に評価される仕組みを作ることで女性医師にも男性医師にも働きやすい環境支援ができると紹介された。



4近畿ブロック
                  兵庫県医師会 理事 宮地千尋先生


 近畿ブロック各県医師会の新しい取り組みについて報告があった。
 滋賀医大3年生を対象に卒後の進路についての特別講義(滋賀県)、女子中高生に対して医学部志願者を増やすため支援プログラムの実施(奈良県)、新臨床研修医歓迎会の実施、女性医師メンター制度の開始(和歌山県)、産婦人科、循環器内科で産休・育休中の医師の代替医師派遣制度を構築中(大阪府)について報告され、兵庫県の神戸大学医学部付属病院でのD&Nplusブラッシュアップセンターの取組みを紹介された。



5中国四国ブロック
                   岡山県医師会 理事 神崎寛子先生


 中国四国ブロック各県医師会の託児補助の取組みについて紹介があった。
 高知県では、医学会地方会の託児料金を負担し、製薬会社主催の研修会・各種会合などにも託児希望があれば託児室の設置料金を負担、岡山県では、保育支援会員制度の登録者が医学会地方会の参加の際に託児を利用した場合、1時間につき500円の補助をし、製薬会社主催以外の講演会についても、指定の託児施設を利用した場合に限り補助をしている。また、医学会地方会主催講演会に対して、日本医師会からの託児補助の要望が挙げられたと報告があった。



6九州ブロック
                   宮崎県医師会 常任理事 荒木早苗先生


 医学生向けトワイライトカフェと、「宮崎県医師会版保育サポートシステム」について報告があった。
 医師会版サポート会員の養成については、ファミリーサポート会員の中から、女性医師支援に関心のある会員を対象に医師会主催の養成講座を受講してもらい、13名のサポーターが誕生し、医師会でインフルエンザ予防接種の補助も行い、サポート体制を整えていると紹介された。

 

 最後に質疑応答と総合討論があり、小職から、女性医師から当直や夜勤免除は必要ないと言うケースもあり、女性医師がキャリアを継続するためには、免除などの規制をせず自らが勤務システムを管理し、子育てしながら当直も行い、みんなでキャリアを継続していく。女性医師も多様性があり、各病院でキャリアを伸ばせるプログラムや、勤務の評価基準の転換が必要であり、改善に向け努力していきたいと発言させていただいた。


                         ◇


当日参加された藤根コーディネーターの感想記を以下に掲載する。


北海道医師会女性医師等支援相談窓口 コーディネーター 藤根 美穂


 私は今年度より初めて北海道医師会女性医師等支援相談窓口コーディネーターとして活動していますが、お誘いいただき全国の女性医師支援事業連絡協議会に出席いたしました。
 東京の春の日差しを満喫しつつ辿り着いた日本医師会館には、全国から集まった担当の方々が大勢集まっており、外の陽気とは裏腹な緊張感がありました。
 壇上に立たれた演者の方々は皆一様に熱心で、自分たちの地域で女性医師達が力を十分に果たすために有効な工夫をしようと言う気概に満ちておられました。事業は地域を問わず共通する点を持ちながらも、各地域の実情に合わせて工夫されており、さてこれを北海道で今後どんな風に参考にし、役立てていこうかと思いつつ聞かせていただいておりました。
 やはり北海道は広いですので、他の都府県と同じようにはできないでしょう。そのあたりは北海道として独自に工夫していくよりないのだろうと思われました。また、子育て支援については、保育・託児の整備をどうするかと言う議論が多くなされていましたが、働き方に合わせた預け方の方向で考えることが多い点が気になりました。私自身子どもがおり、小児科医でもあるため、不規則で長時間に及ぶこれまでの医師の働き方に合せた託児は、預けられる子どもたちには本当に何も起きないのだろうか、心身に障害を持った子どもを持つ女性医師への支援はどうするのかなど、さまざまに疑問もわいてきます。いまだ発展途上にあるこうした事業の中で、そこまでの配慮は今後の課題なのかもしれませんが、子どもや家族に配慮できる働き方は女性医師だけでなく医師全体にとっても良いものと思います。もちろん、自らの業績を果敢に追いかけていくという生き方も、家族を持ってその中で感じたり学んだことを生かして働いていくことと同じように、良いものに違いありません。生き方や働き方の多様性をすべて飲み込んでみんなが納得できる方法を形にするのが最終的な目標であると思います。そうした意味でさらに考え、工夫し続けていくべき点も感じ大変有意義だったと思います。
 参加させていただき大変感謝しております。ありがとうございました。

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