医師キャリアサポート相談窓口利用者との懇談会[2024年8月18日]

当日は、当会役員、相談窓口コーディネーターと相談窓口利用者6名(来館5名、Web1名)の参加がありました。
最初に、当会の長谷部常任理事から「50代医師の将来のキャリアプラン調査 ―現在の働き方と65歳以降に想定するキャリア― 」について情報提供をしました。
日医総研が実施した「50代医師の将来のキャリアプラン調査」の結果を参考として、50代医師の大多数が65歳以降に想定するワークスタイルは、1.現在の働き方(開業医・勤務医・その他)を変えずに、2.居住地の近隣であるか、転居を伴う場合は都市圏での就業、3.現在よりも短い労働時間でより休暇を取得しやすい環境、4.安定した収入を得る、5.臨床に注力した働き、6.後進を育成しつつ地域医療に貢献する等であると紹介しました。また、開業医は、長時間労働となる割合が勤務医よりも高く、開業医の働き方に対しての公のサポートが必要である。

ワークショップ テーマ「自分が理想に描く医師としてのキャリアプラン」
<グループディスカッション>
会場グループと、Webグループに分かれ、窓口利用者の困っていることについてお聞きし、利用者、コーディネーター(以後CN)それぞれの立場から現状や経験談などを語り合いました。
※各グループのファシリテーターより、ディスカッション内容を報告しました。
【Aグループ(永石CN)】
・医師は、現在の雇用形態や、賃金等の「お金」についてしっかりと把握することが大切である。資産形成や資産運用に無頓着である医師が多いが、若手医師のキャリア形成や育成のためにも、お金にまつわる話に向き合わなければならない。
・特に、診療報酬ベースアップについてと、医師年金、留学中の年金積立の制度など、情報共有していくことが必要。
・65歳以降により長く働くために、現役時代から準備しておくべきことについて、「専門性に特化して経験してきたことが、長く続けてこられた秘訣であった」という意見もあった。
・Bグループは、結果・結論に拘らずそれぞれが現在抱えている問題を共有する形式で、グループディスカッションを行った。
・後輩医師の育成について、後ろ向きな女性医師が多い。比較的、女性医師は後輩に接する機会が多くあると推測するが、育成意欲が乏しくなる原因を究明する必要がある。
・介護について、育児に関わる情報提供は多い反面、介護の情報や協力が乏しい。超高齢化社会となり今後は、介護に関する情報発信の強化も必要。
・経営への参画について、「売上」や「利益」に囚われ医師としての仕事に集中できないケースがある。病院を経営していく上で収支管理は必要不可欠だが、医師としての責務を全うするため各病院の経営体制等に医師会が連携出来たら良い。
・当相談窓口の活動について、SNSやユーチューブを活用するなど宣伝方法を現代風に変えてみてはどうか。
次に、長谷部常任理事の進行によりフリートークが行われました。