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室蘭市医師会長
 稲川 昭
 


 このたび室蘭市医師会会長に就任しました。

 医師会は地域医療提供体制に社会的責任を持つ組織でありますので、会長の責任重大と考えております。
医療制度は国の医療政策に大きく影響を受けますので、医師会活動として上部団体の北海道医師会、日本医師会と協力して活動しなければなりません。特に北海道医師会とは、代議員会、地域医療懇話会、各種委員会を通じて情報獲得、情報発信が必要とされます。また、二次医療圏として一体である胆振西部医師会との連携も行政レベルでは室蘭保健所などを介して実施されておりますが、今後室蘭市長が意欲的に推進する定住自立圏構想には医療提供体制が大きな比重を占めることが予想されますので、両医師会が現場の医療状況を正確に情報提供する連携協議が大変重要になってくると思います。
 室蘭市、登別市の地域医療の推進課題は行政の掲げる医療計画(平成20年3月作成)に沿ったものになります。すなわち、四疾病(がん、脳卒中、心筋梗塞、糖尿病)五事業(救急、災害、僻地、周さん期小児、在宅医療)の提供体制の構築に全力を注ぐ必要があります。四疾病に関してはがん検診の受診率向上と精度管理、メタボ健診受診率の向上、高血圧管理、地域連携パスの構築などが課題となってきます。現在西胆振医療圏の四疾病の入院、外来の自給率は80%を超えておりますので、これを維持、さらに診断、治療の充実により増加させることが、昨今議論されている医療の地域格差の解消にもつながると思います。
 五事業の内、救急は、総合病院の診療体制の変化により、数年議論しているところですが、関係機関との協議を進めながら、開業医の参加も視野に入れ、考えて行きたいと思っております。周さん期、小児医療体制は産科救急、小児救急を含め、全国的課題ですが、当地域でも薄氷を踏む危うさで維持されております。関係機関の状況を把握し、医師会としてできる限りのことをしていきたいと思っております。
 在宅医療は今後大きく変貌して行く高齢者医療問題の制度設計に大きく左右されながら、近々の問題としては医療療養病床、介護療養病床の削減、廃止問題の受け皿として、介護、訪問看護、福祉の関係機関と連携を蜜にし、問題解決に対処していきたいと思います。
 室蘭市医師会は伝統的に産業保健医療にも力を注いできております。特に昨今問題となっているメンタルヘルスにも従来以上に力を注ぎたいと思っております。また前会長が進めたAEDの普及を、生活活動範囲が広く、使用機会遭遇の確率が高い高校生を対象に実践講習など医師会ボランティア活動として広げていくことができればと考えております。
皆様のご理解、ご支援よろしくお願いいたします。