難聴と補聴器

高齢化時代を迎え、難聴に悩む人の数も増加傾向にあります。聞こえに不安を感じたら、まず耳鼻咽喉科医に相談することが望ましい。

難聴は、モの原因によっては治療で治るケースもあり、早期の診断が必要です。

難聴は大きく三つのタイプに分けられます。

■伝音難聴

外耳と中耳の部分を伝音器といい、中耳炎や外耳炎など、この部分に障害が生じた難聴を伝音難聴といい、治療で治る可能性があります。

■感音難聴

内耳から聴神経、脳にかけて障害が起こったものを感音難聴といい、老人性難聴も感音難聴の一種で、高い音から徐々に聞こえにくくなります。急性に起こった感音難聴は治る確率が高いものの、徐々に進行するものは治りにくいものです。

  混合難聴

伝音と感音の両方にまたがる難聴をいうが、伝音器の治療により症状は,緩和されます。

治療効果の認められない難聴には、目の悪い人が眼鏡を使うように、補聴器の使用を勧めます。

補聴器は型によって、三つに分けられます。箱型は豊か音量で、重度難聴まで幅広く対応でき、操作が簡単で取り扱いが楽。

耳掛け型は耳の後ろに掛けるタイプで、種類が多く一番多く使われています。

挿耳型は耳の形、聞こえにぴったり作れる利点があります。最近はデジタル型が普及し、音質調整も楽なことから人気が高いが、価格も高いのが難点です。選ぶ場合は、値段ではなく、聞こえ、タイプなど自分に合うものを選びたいものです。

販売店での補聴器購入は、実際に試聴して機種を選ぶこと。何よりも補聴器の調整、点検やアドバイスなどのアフターーケアの十分な店を選びましょう。現任、補聴器の販売には規制がなく野放しの状態ですが、日本耳鼻咽喉科学会では、設備が整い、認定補聴器技能者のいる認定補聴器専門店を利用するよう勧めています。

[小田切  醇,小田切耳鼻咽喉科医院]


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