厚生労働省の調査によると、糖尿病の方は糖尿病にかかってから15年から20年で60−80%の方に糖尿病性網膜症の合併があったとのことです。
また、糖尿病になって5年未満でも約1割以上の方に網膜症の合併が見られたとのことです。
糖尿病性網膜症の初期では、目がかすむ、見えにくいなどの自覚症状はほとんどありませんので、糖尿病といわれて長い方はもちろん、初めて糖尿病といわれたり、またその疑いといわれた時点で眼科を受診し、眼底検査を受けていただくことが必要です。
糖尿病の患者さんでは@糖尿病にかかってからの期間が長いA血液検査でグリコヘモグロビン値が高いB眼科初診時に重症の網膜症があるC高血圧があるD妊娠中である−などの方は網膜症の進行の危険が高いとのことです。
最近は、血糖コントロールをきっちりすることにより、糖尿病性網膜症の発症進行を抑えることができるということが証明されてきています。
糖尿病の患者さんは、内科で血糖のコントロールとともに眼科でも眼底検査を受け、経過観察することが大切です。
[栗林博子,栗林眼科医院]
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