インフルエンザの予防接種

10月1日より国の新型インフルエンザ(A/H1N1)ワクチン接種事業が始まりました。これに伴い、各医療機関もそろそろインフルエンザの予防接種が開始されると思います。

昨年は新型インフルエンザのさまざまな情報が入り乱れ、日本中が大混乱となりました。空港などでの感染者入国を防ぐ水際作戦、新型インフルエンザ感染の死亡記事に一般の方は震え上がり、妊婦さん、高齢者、子供など接種対象者の優先順位が定められ、配給物資を待つような気持ちになったのはちょうど今ごろの時期でした。

幸い、新型インフルエンザは予想より毒性は強くなかったのですが、このウイルスが変化してさらに毒性が強くなったり、他の新たな毒性の強い新型インフルエンザの出現が危惧(きぐ)されています。

インフルエンザの流行は11月、12月ころより始まります。予防接種は早めに受けた方がいいと思います。

今年のインフルエンザワクチンは季節性インフルエンザ(従来のインフルエンザA型、B型)と新型インフルエンザの両方に対応しています。妊婦さん、高齢者、小児がインフルエンザに罹患(りかん)すると重症化する可能性が高くなります。ワクチン接種は受けた方がいいと思います。

毒性の強いインフルエンザが出現しても冷静な対応をしたいと思います。普段からバランスの良い食事と十分な休養をとり、体力や抵抗力を高めることが大切です。

[新井 良,あらい内科医院院長]


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