活動報告

医師のキャリア形成をサポートするため様々な活動を行っています。

  1. 病院訪問

北海道済生会小樽病院を訪問しました。

医師の就労環境づくりを支援する事業周知のための臨床研修指定病院の訪問

北海道済生会小樽病院[令和8年2月4日(水)午後4時]

 

 今年度の病院訪問は、北海道済生会小樽病院で、和田病院長、水越副院長ほか3名の医師と研修医2名にお集まりいただき、北海道医師会からは鈴木副会長、寺本常任理事と澤田相談窓口コーディネーター、菊地若手医師専門委員会委員がお邪魔しました。

最初に北海道医師会の取組として話題提供を3題行い、その後意見交換を行いました。

 

  意見交換では、医師の働き方改革への対応や勤務環境の改善などをテーマに、病院管理者、勤務医、研修医それぞれの立場から率直な意見交換が行われました。

 

 病院側からは、働き方改革の開始を契機に、出勤管理や勤務時間の把握を徹底し、時間外勤務が過度にならないよう管理体制を強化していることが報告されました。また、当直体制については、夜間・休日の負担が特定の医師に偏らないよう調整を行うとともに、内科医の減少や高齢化による負担増に対応するため、外部医師の協力を得ながら常勤医の負担軽減に努めていることが紹介されました。さらに、小樽市内では休日救急を担う病院の負担が大きい現状も共有され、地域全体で救急医療を支える体制づくりの重要性が話し合われました。

 

 勤務医からは、長時間労働や過重な勤務によって心身の健康を損ない、休職や離職を余儀なくされた経験が紹介され、医師が安心して相談・休職できる職場環境や、制度が適切に運用されることの重要性について意見が述べられました。また、現場の実情が十分に社会へ伝わっていないことへの課題も提起され、医師の健康を守ることが持続可能な地域医療につながるとの認識が共有されました。

 

 北海道医師会からは、医師の働き方改革は医師の健康を守り、安心して長く働ける環境を実現するための制度であり、その趣旨を踏まえた運用が重要であることが述べられました。また、働き方に対する価値観が大きく変化する中で、若手医師の意見を積極的に取り入れながら勤務環境を改善していく必要性が示されました。

 

 また、病院側から、研修医の受入れを契機に、当直後の勤務体制や休息時間の確保など、これまで十分に整備されていなかった制度の見直しが進んでいることが紹介されました。研修医から率直な意見を聞きながら環境整備を進めることで、研修医だけでなく指導医や病院全体の働き方改善にもつながるとの考えが示されました。

 

 研修医からは、自身も十分な休息が取れない中で勤務した経験がある一方、大学病院では柔軟な働き方を取り入れる動きが進んでおり、「働きたい人が働きたい形で働ける環境」が広がりつつあるとの報告がありました。また、今後入職する後輩世代のためにも、無理なく働ける環境を整備していくことの重要性が述べられました。

 

 女性医師からは、妊娠と放射線業務の関係など、女性医師特有のライフイベントとキャリア形成に関する情報が不足していることが課題として挙げられ、相談窓口や情報提供体制の充実、関係機関とのネットワークづくりへの期待が寄せられました。

 

 さらに、研修医からは、研修施設が異なる若手医師同士が交流し、上級医から講義や症例検討を受けたり、専門医へ気軽に相談できたりする機会を医師会が設けることで、知識の習得だけでなく病院間の連携や情報共有にもつながるとの提案がありました。

これを受け、北海道医師会からは、若手勤務医と若手開業医との交流事業を継続し、若手医師同士のネットワークづくりや意見交換の場をさらに充実させていく考えが示されました。

 

 最後に、病院長からは、日頃はなかなか聞くことのできない若手医師の率直な意見を直接伺うことができ、大変有意義な機会であったとの感想が述べられるとともに、勤務環境や評価制度を含め、誰もが安心して働き続けられる職場づくりに取り組んでいきたいとの考えが示され、意見交換を終了しました。

 

 北海道済生会小樽病院の皆様、お忙しいところありがとうございました。