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「今日っていう日は、他にないんだからね。」ルイス・キャロル
〜奇跡の言葉〜 鏡リュウジ 学習研究社

BOOKs(色々)
ボーっと読みたいエッセイなんかもいいですね〜。
児童書にもミステリにも入らないかな、というものを集めてみました。
(順不同。どの場所に何があるかはスクロールしてのお楽しみということで。)
青文字は参考のためのジャンル分けです。内容についてはこの限りではありません。

アァルトの椅子とジャムティ
堀井 和子 作 KKベストセラーズ(新書)エッセイ

この人のこだわりのもののことを書いたエッセイ。デザイン的な本で、なかなか飽きない。寝る前の本に良いかも。

空白
ペイ・フォワード【可能の王国】
キャサリン・ライアン・ハイド 作 法村 里絵 訳 Book Plus(新書)ファンタジー

「世界を変える方法を考え、それを実行しよう」という宿題で、トレヴァーは考えた。
自分が誰か3人に何かいいことをする。彼らがお礼をしたいといったら、それを誰か他の3人にしてあげてほしいと頼む。彼らに良いことをしてもらった人たちは又他の3人に良いことを・・・。
トレヴァーはそれを実行し始める。そして気づいていく。この計画は人を信じないと進まないものなのだと・・・。
映画にもなったお話です。ねずみ講非悪用バージョン・・・と言ってはいけないんでしょうね・・・やはり。読了後、憑き物が落ちたような気にさせられます。
空白
キノの旅 〜The beautiful world〜 1〜15
キノの旅 〜The beautiful world〜記憶の国 -Their memories-
キノの旅 〜The beautiful world〜旅人の話 -You-
キノの旅 〜The beautiful world〜わたしの国
時雨沢恵一 作  黒星紅白 絵  電撃文庫(文庫) 旅物ファンタジー

タイトルのままキノとモトラドのエルメスの旅を書いたオムニバス。彼らはとにかく色々な国にいきます。そして3日滞在する間の出来事を書いたものです。ミステリではないのだけれど、トリックが巧い。やられたな〜と思わせる話がぱらぱらとあります。考えてしまうお話群です。
この作者の本は他に、「アリソン」シリーズと「リリアとトレイズ」シリーズ(電撃文庫)がお勧め。この2シリーズはリンクしています。
現在は「学園キノ1〜5」も発売中。
空白

つめたいよるに 
江國香織 作  新潮社文庫 (文庫)
 掌編集

文庫はお得。「つめたいよるに」「温かなお皿」がまとまって1冊になっているから。
掌編集ですね。現在絵本化が進んでいる(もうなっているのもある)「桃子」「草之丞の話」「スイート・ラバーズ」「ねぎを刻む」などが入っています。
「草之丞の話」は小さな童話大賞大賞受賞作。これは400字詰め原稿用紙10枚以内という規定で書くもの。つまり4000字以内のお話なのです。この辺をふまえつつ読むとまたひと味違うのです。

空白

トゲなしサボテン 
九十九耕一 愛育社
 (単行本) 掌編集

掌編集。「ラーメン食べたい」はラーメンが食べたくてしようがない人物がとても愛おしいのです。
「ひきたてコーヒーの店」はこの言葉自体がとてもトリッキーです。短い話の筈なのに、長い話を読んでいる気分にさせられる。とても美味しい一冊です。

空白

雪の中で死にたい−ある警察医の記録−
月居典夫 東京法令出版
 (ソフトカバー)警察医フィクション

上野正彦氏だけではなく、この方も書いてらしたんだな、という・・・。
実際の事件にヒントを得たフィクションだそうです。オムニバスです。表題作の「雪の中で死にたい」。ちょっと考えれば綺麗なものじゃないと解る気がするんですけどね・・・。死にたがる人はそこまで考えられないのでしょう・・・。北海道は永久凍土じゃないんですよ、雪は溶けるんですってば。命は大切にしましょう。
この作者の方はもう亡くなられていますが、「発刊をたたえて」をかかれている吉田信先生も亡くなられましたね・・・。この本の初版は昭和63年です。私は古本屋で手に入れたんですが誰の所蔵だったんでしょうか・・・。

空白

暁天の星 鬼籍通覧
無明の闇 鬼籍通覧
壷中の天 鬼籍通覧

隻手の声 鬼籍通覧
禅定の弓 鬼籍通覧
亡羊の嘆 鬼籍通覧
椹野道流 講談社ノベルズ(新書) 
一見ミステリ。でもオカルトではないかと・・・。

それは誰が見ても事故だった。しかし死体には説明の付かない痕跡が・・・。死体の謎を法医学者伏野ミチルと伊月崇が追う。
講談社ノベルズでありながらミステリではない。どちらかといえばオカルト。某大学法医学教室でのお話。作者自身が法医学者です。死体検案書を見たことがない、という方は検案書の写しが付いているのでごらんになれます。
本の見返し部分に「法医学教室一同、あなたとお目にかかる日が・・・・・・・・・・・・永久にこないことをお祈りいたしております。」とあるのがなんとも言えないですね。
あ、でもミステリの定義の中には「謎」も含まれるので、やはりミステリには違いないのかなあ。
最新刊で、伊月君と筧君がついに同居!どうなるどうなる?
軽量・挿絵付きの講談社X文庫から随時出版予定。現在「暁天の星」「無明の闇」「壷中の天」「隻手の声」「禅定の弓」まで文庫化。

空白
ダヤン長編シリーズ
<ダヤン、わちふぃーるどへ><ダヤンとジタン><ダヤンと時の魔法><ダヤンとタシルの王子><ダヤンとハロウィーンの戦い><ダヤンと王の塔><ダヤン、タシルに帰る>
ダヤンの冒険物語
<ダヤン、クラヤミの国へ>
池田あきこ ほるぷ出版
 (ソフトカバー) ファンタジー

絵本が多いダヤンシリーズの中で、このシリーズは長編です。
「ダヤン、わちふぃーるどへ」はダヤンの誕生からわちふぃーるどへ呼ばれるまでと、それから暫くの生活を、リーマちゃんのおばあさんがリーマちゃんに話す形式でかかれています。
「ダヤンとジタン」は、ダヤンのもとにアルスのリーマちゃんから手紙が届きます。しかし、ダヤンも彼の家の門番ウィザーロークも街の友人達もアルスの文字は読めません。
唯一読めるジタンは旅に出てしまっていました。手紙の内容を知りたいダヤンはウィザーロークと共に「北」の方向に向けて旅に出ることに・・・・・・。
ラスト近くの、ジタンを心配するダヤンの憔悴振りや、彼を心配するウィザーローク。姿を現したジタンを抱き締めるダヤン。彼らがとても愛しくなるお話です。
「ダヤンと時の魔法」は冬になったわちふぃーるどを救うため、大魔女セ(リーマちゃんのおばあさんです!)の助言の元、過去のわちふぃーるどに、ダヤンとジタンが向かいます。
ええと、コレなんだかすんごいところで終わっているんですが、気分はやっぱり「待て次号」。
そんなシリーズも、ようやく7冊目でダヤンはタシルに帰って来ました。シリーズを通すと、とても読み応えのあるお話です。
絵本「ダヤンと銀の道」も発売。DVDもなんだかいい感じです。
空白
銀河鉄道の夜
宮澤 賢治  色々な出版社から出ています・・・。
「ほしめぐりのうた」の楽譜付のもあるので色々探すと楽しいです。 ファンタジー

父親は漁に出たまま帰らず、母親は体を壊し臥せっている。ジョバンニは朝は新聞配達、夜は活版所で活字拾いをしているため、疲労で学校の授業に集中できないでいる。ケンタウルス祭の夜、牛乳をもらいに行き断られたジョバンニは、黒い丘に寝転がっているうち、いつのまにかカムパネルラと銀河鉄道に乗っていたのだった・・・・・・。
アニメ映画にもなったり、たまに特集も組まれる一遍。宮澤賢治は何度も推敲を重ねることで知られていますが、この作品も同じで、まだまだ手が入る予定だったようです。と、いう訳でこの作品、何種類かの構成が違う版があるのです。最近では最終型が一般的ですが、違う版も良いものです。
ネット検索をすると特集を組んでいるサイトがみつかります。ちなみに私はブルカニロ博士が出ている版を所有しています。カムパネルラの「あの場面」の位置も違ったり。賢治先生・・・・・・思い切り構成変えているよ・・・・・・。
空白
檸檬
梶井基次郎 新潮社文庫  (文庫)純文学

この作者は早世の為、作品数が少ないです。
受験期に一度は聞くタイトルですが、作者とタイトルしか知らない人も多いかと。
思い切り要約しますと、胸を患っている青年が散歩に出かけ、近くの果物屋で檸檬を一つ買い、冷たさを楽しみながら丸善書店に行きます。そこで色々悶々と考えつつ画集を積み上げ、その頂点に爆弾に見立てた檸檬を置き、晴れ晴れとした気分で書店を出る、という話です(・・・確かね)。
「Kの昇天」「桜の樹の下には」の作者です。「桜の樹の下には屍体が埋まっている!」と書いたのはこの人。
空白
夢十夜
夏目漱石 作 金井英津子 画 株式会社パロル舎 純文学ファンタジー

10話の掌編集。これは絵本状態になっているもの。画がリアルでちょっと怖いかも。
第一夜の「死んだら、埋めてください。大きな真珠貝で穴を掘って。」そして「百年待っていてください」は衝撃的。何ィ!と思ったんですが(笑)。
第二夜は、あれ「狗子仏性」という公案ですねえ。禅だね。だからあの侍は悟っている訳で、というか限りなく悟っているのかな。「鉄鼠の檻」京極夏彦 講談社ノベルズ を読むとその辺書いてあります。
第三夜は本気で怪談。青入道って妖怪にいたような・・・。
不思議で、でも取っ付きにくくはない。純文学はパスという人でも、これはお勧め。そして、夏目は読んだことがあると言える(笑)。
空白
小泉八雲集
小泉八雲 作 上田 和夫 訳 新潮社文庫 怪談

つまりは怪談。古き良き日本の怪談。怖いですね。ろくろ首とか。これ中国の妖怪「飛頭蛮」っぽいですね。頭と首が別々になるのです。江戸時代より前のものはこのタイプが多いようで。
田中芳樹の「創竜伝」にもいたような。ちなみにろくろ首は体の置き場所を変えてしまうと元に戻れないらしい・・・不便ですね。
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アルケミスト夢を旅した少年
パウロ・コエーリョ 作 山川紘矢+山川亜希子 訳 角川書店 (単行本・文庫)ファンタジー

羊飼いの少年サンチャゴはエジプトのピラミッドのそばに宝物が埋まっているという夢を信じて旅に出る。「前兆に従うこと」サンチャゴはいろいろな人に出会いながら砂漠を越えてピラミッドを目指す。
以前、TVで放送された舞台(STEPS「Dream〜風の夢・砂の歌〜」)は良かったです。
ラストで少年が「僕はすぐ戻るよ、ファティマ」と叫ぶのが印象的で。青春だよ、サンチャゴ。
はい・いいえの石「ウリムとトムミム」が出ているのはこの話。
Amazon今週のセレブで「鋼の錬金術師」の作者・荒川弘氏がおすすめしていたのが、この本。
空白
怪奇堂1〜4
布田 竜一 文芸社 (単行本) 怪奇

怪奇堂という、どこにでもあってどこにもない不思議な店に来る客達のオムニバス。
少し懐かしく、ぞぞっとしてしまう話たち。
第一話は肉付き面だったらどうしようと思いながら読みましたがそんなことはありませんでした。
(それは仮面ライダーです。初代のほうの。最近のクウガやアギトは昔ほど怖くないと思うのですが、お子様はやはり怖いのでしょうか・・・)
縁を切る鋏を手に入れた女、自分の思いどおりの女を手に入れたいと思った男・・・・・・など。
それらを手に入れたことで訪れる結末とは?色々な「ぞぞっ」が楽しめる一冊です。
空白
陰陽師
夢枕 獏 文藝春秋 安倍晴明モノ

シリーズ物で、他に、「飛天ノ巻」「付喪神ノ巻」「鳳凰ノ巻」「龍笛ノ巻」「太極ノ巻」「生成り姫」「瘤取り晴明」「首」「鉄輪」「瀧夜叉姫(上・下)」「夜光杯ノ巻」「天鼓ノ巻」等がある。
「生成り姫」「瘤取り晴明」[首」「鉄輪」「瀧夜叉姫(上・下)」以外は短編集。
映画にもなった、安倍晴明モノ。
陰陽師・安倍晴明と殿上人・源博雅が平安の都に現れる「あやかし」に臨むお話。
どうも、博雅が晴明の元に話を持ってくることが多いようで。酒の席で。ところで、殿上人が徒歩で酒の肴を持って都の外れまできて良いものなんでしょうか・・・。いや、しかし、それだからこそ博雅。
源博雅は良い漢です。勿論、安倍晴明も良い漢です。
独特のリズムの二人の掛け合いが癖になるシリーズです。
空白
ビッグ・ファット・キャットの世界一簡単な英語の本
向山 淳子+向山貴彦with studio ET CETERA  絵=たかしまてつお 幻冬舎(ソフトカバー)
英語で書かれた本を読むための準備本

ビッグ・ファット・キャット〜は文法用語が一切出てこない英語の本。目的は英語の本を読めるようになることだから。英語本読書に必要な基本形を叩き込む。しかし読んでいくうちにそれが一番解りやすいと気付きます。
イラストつきの例題は話の内容が進行形で、ラストのショートストーリーに続いていきます。最初からきちんと読んでいけば、ショートストーリーもちゃんと理解できるでしょう(1本目は猫とパイ焼き職人エドのお話。2本目のお話は赤表紙本にまつわるホラーです)。
そして、この本を読み込んだ後は、自分好みの本を探しに本屋へGO!でしょうか。
ちなみに向山貴彦氏は「童話物語」(幻冬舎)を書いた人。←これもまた物凄い本です。
空白

西遊記 全十巻
呉 承恩 作 小野 忍・中野美代子 訳 岩波書店 文庫

猿です。ガンダーラです。TVドラマの再放送をいやと言うほど見た世代ですが、それの原作の邦訳。言わずと知れた、西国に大乗のお経を取りに行く三蔵一行の話ですね。改めて読むと面白いです。三蔵が弱くて弱くてどうしようかと思います(笑)。この人一人なら一日持たないなあ、と。「寝ても覚めてもお師匠さまなんだから」の悟空がいたから西国まで行けたよね、と言いたくなるほど、弱い。根性はあるけど。ちなみに「三蔵」は雅号。「西天には経文が三蔵あるというから」三蔵・・・。玄奘は名前。
「最遊記(峰倉かずや・エニックス・一賽社)」をより深く読むために一読しても損はないと思われます(笑)。キャラクター対比させると面白いかな。おまけに仏典を読んだ後にこの漫画を読むと、尚更なるほど〜と思ったり。観世音菩薩サマはちゃんと仏の教えを説いています(笑)。

空白
スーパー囲碁ゲーム ヒカルの碁 めざせ棋聖!!(GBA版)
Vジャンプブックス ゲーム攻略本

GBAはゲームボーイアドバンスの略ということで。攻略本なんですけど。でも、囲碁ですから完璧な攻略は自分で打つ意外ないです。ストーリーモード以外(フリー対局)は幾つ置石しようがコミを減らそうが黒・白選択自由だし9・13・19路盤選択出来るし、好き勝手やれる。
超初心者に最適な囲碁ゲーム。コレはヒカルが囲碁部にいる話まで。院生編は近々出るらしいです(笑)。PSでも出ますね〜。とまあ、ゲームの紹介ではなくて(笑)。
この攻略本には、ゲームで出てくる詰碁が収録されているんです。初級・中級・上級各100問と超上級30問。ゲームをしなくても、この詰碁はいいと思う。基礎の打ち方と用語集も入っていてお得。
ゲームでレベルを上げると、一色碁も打てるそうですが。塔矢名人に勝つ位じゃないと、難しいのではないだろうか(笑)。私の今の棋力では9子置いても負けるかもしれない・・・・・・(Lv.2)。
空白
白衣の騎士団(上・下)
アーサー・コナン・ドイル 笹野 史隆 訳 原書房  騎士道!

コナン・ドイルはホームズシリーズのほかに歴史小説も書いています、という訳で。
聖職者だったアレインは、父との約束のため一年間教会の外で生活することになり、実家に向かう途中で元聖職者と射手の友人を得ます。そして実兄に門前払いを食わされた後、(生まれは良かったため)サー・ナイジェルの従騎士になります。それから、アレインはサー・ナイジェルに付き、戦に向かうのですが・・・。アレインが金の拍車(騎士の証。従騎士は銀の拍車)を得るまでのお話です。
続編としてサー・ナイジェルの若き日を書いた「ナイジェル卿の冒険(上・下)」もあります。
ちなみに、アーサー・コナン・ドイルはサーの称号を持っています。
空白
ベラベラブックvol.12
smaSTATION!!  ぴあ 

香取慎吾式丸暗記英会話本。いいですね〜コレ。原書読んでいて、慣用句に近い何気ない言葉に苦しんでいる人にはお勧めです。発音がカタカナで書いてあるところもいいです(笑)。
自分で発音しているうちに耳も慣れてくる・・・かな?原文読書と二本立てでいかがでしょう。
空白
天国の本屋
うつしいろのゆめ 天国の本屋2 
恋火 天国の本屋3
あの夏を泳ぐ                         
松久 淳+田中 渉  かまくら春秋社・小学館 ファンタジー

なんとなく大学に通い、やる気の無さからか就職先も決まらない、さとし。
深夜のコンビニでアルバイトをしている最中、アロハを着たオヤジ・ヤマキに説明も無く連れ出され、気が付いた先は「天国の」本屋だった。旅行に行くヤマキの代わりに代理店長をやることになったさとしだが、そのうちレジ係のユイに恋心を抱き始める。
青春というか、恋愛というか色々と「青い」小説。
「ナルニア国ものがたり7 さいごの戦い」「泣いた赤おに」などが鍵となり引用されていたりする。朗読が鍵。さとし青年の声にはアルファ波が含まれているのでしょうか。
こんな本屋はいいですね。
2004年夏、映画になりました。「永遠」はよい曲でした。DVDも発売。
空白
水木しげるの妖怪百物語<日本篇>
水木しげる 二見文庫  妖怪紹介

ぬしも好きよのう(笑)。実は「日本「神話・伝説」総覧」(歴史読本特別増刊)なども所持していたり。知らなくてもどうということはないかもしれないけれど、知っていれば他誌をより深く知ることが出来るというもの。
個人的には鎌鼬が好きです(妖怪フィギュアで鎌鼬が欲しかった・・・)。鎌鼬は一匹目がコケさせて二匹目が切りつけて三匹目が薬を塗るというやつ。・・・何のために(笑)。
まあ、「妖怪」というのは「現象」に姿をつけたものでもある訳で、これなんかはそうなんでしょう。
「やるぞやるぞ」と草むらでスタンバイしている鎌鼬三匹を想像すると、かなり・・・・・・可愛いと思うのですけれど(笑)。
空白
古事記
色々出てますのでお好みで。  日本最古史書

最近気になって読み直しました。中学生以来でした・・・。上巻・中巻・下巻に分かれていることすら知らなかった。だって殆ど「神代篇」で終わってる本ばかりなんだもの。
非時香菓(トキジクノカグノミ)の話なんて中巻じゃないか・・・・・・(垂仁天皇が田道間守に常世まで取りに行かせたものの、戻ってくる前に亡くなっていたというお話。この実は橘のことを指す)。
そして、黄泉の国でイザナミの体の上に乗っていた八柱のイカヅチの名前が知りたくて探しましたよ。気が付くと、結構色々と小説や漫画で使われているんですね〜。「十種神宝<トクサノカンダカラ>(需要が多いのは死返玉<マカルガエシノタマ>ですね・・・)」とかこれとセットのような「布留の言<フルノコト>」とか。<ヒフミヨイムナヤココノタリ フルヘユラユラトフルヘ>という奴です。
「カナリア・ファイル」毛利志生子 集英社スーパーファンタジー文庫ででてましたね。「王都妖奇譚」岩崎陽子 秋田書店とか。呪禁師・陰陽師系ですねえ。
秀真伝(ホツマツタエ)も読みたくて検索したら、市の図書館に関連書籍が閉架で2冊存在していました。「古史古田」で調べるともう少しありましたが。
じゅ、需要ないですか・・・?もしかして。
最近は分厚い「口語訳 古事記」も出て嬉しいところ。文庫版も出ました。
空白
ビッグ・ファット・キャットとマスタード・パイ(BFC books)
ビッグ・ファット・キャット、街へ行く(BFC books2)
ビッグ・ファットキャットとゴースト・アベニュー(BFC books3)
ビッグ・ファット・キャットとマジック・パイ・ショップ
(BFC books4)
ビッグ・ファット・キャットVSミスター・ジョーンズ(BFC books5)
ビッグ・ファット・キャットとフォーチュンクッキー(BFC books6)
ビッグ・ファット・キャットと雪の夜(BFC books7)
向山 貴彦・たかしま てつを 著 幻冬舎 

「ビッグ・ファット・キャットの世界一簡単な英語の本」のパイ焼き職人エドと太った猫再び。
本文のあとに参考ページがあるので、楽しみながら読んで、その後確認も出来るという優れモノ。
ぱっと意味が解らない単語に邦訳がついているのが嬉しいところ。他の本もこうだと楽なんですがねえ(笑)。まあ、脳味噌ぐるぐるしながら調べるのも又楽し、ということで。
全7巻。
空白
史跡が語る江別の歩み
江別市教育委員会 編  江別市教育委員会 (ソフトカバー)

地元のことに付いて書かれた本ということで。
タイトルのままの本でゴザイマス。いやあ、こんなにあるんだ〜というかですね、こんなところにあるんだという思いのほうが強いです。言われなければ気づきませんよ、という場所にちらほら。
見かけてはいてもなんだか解らなかった史跡もこれで解決出来るかも。
夏休みの自由研究におひとつ如何でしょう(冬休みは史跡は大概雪に埋もれてますから)。
江別神社を研究するだけでも結構レポート書けそう・・・・・・。江別神社の祭神ご存知ですか?
空白
菅原道真
坂本太郎 吉川弘文館 (単行本)

タイトルとおりに菅原道真について書かれた本。
江別神社及び錦山天満宮の祭神。とはいうものの「天満宮」とは天満天神菅原道真を奉る神社の宮号なので、「天満宮」とつけば祭神は道真公なり。
どういう流れで道真公を奉っているのか勉強不足なのですが、荒魂の分パワフルな祭神かも。
勉学の神様。受験生はお守りを貰いにきたことでしょう。
梅の種の中身も天神様といいますが、梅と言えば和歌の「東風(こち)吹かば」。この和歌は大宰府に左遷されて都を出る時に、庭の梅の木の脇で詠んだものと言われています。時代検証番組で大宰府に東風は吹かないと知って泣けてきたり。
漢詩の「九月十日」は「去年の今夜清涼に侍す」(去年の今夜は清涼殿に侍して)で始まるので、「東風吹かば」よりあとに詠んだものらしいですね。大宰府にいて詠んでいる。殿上人が大宰府に飛ばされているんだからどんな心持だか。複雑。
上記の和歌と漢詩は詩吟の心得のある人に聞けば、吟じてくれることでしょう(笑)。
空白
ライトジーンの遺産
神林 長平 朝日ソノラマ(文庫)  SF

かつてライトジーン社に作られた人造人間の一人菊月虹(キクヅキコウ)。
彼は食費やウイスキー代を稼ぐため、警察の手伝いをすることもある自由人。
ライトジーン社は今は解散し、各器官専門の会社が設立されている。その商品である「腕」や「目」などにまつわる事件に、虹は時には必然、時には偶然に巻き込まれる。
ミステリ仕立てになっている話もある連作短編集。しかし、タイトル付け巧いなあ・・・。
SFだから、5月生まれと9月生まれで双子だったり(遺伝子が同じなんでしょうね)、兄だけど今は姉で弟より(見かけは)年下とか。サイファって凄い・・・(「意思力」に近い感じがする超能力)。
「社会保障番号も教えてやろうか」などという台詞が出てきたりするのは、なんだか現実的・・・。虹は社会保障番号を持っていません。そういう人たちを自由人と呼ぶらしい。
今回文庫新装版は表紙を高河ゆんが描いているので、新たな読者を獲得するでしょうね〜。
各話仕立てが違うので厚い本ながらも飽きずに楽しめます。ガチガチSFという感はないので、SFに苦手感を持っている人でもお勧め。
空白
しゃばけシリーズ
<ぬしさまへ><ねこのばば><おまけのこ><うそうそ><みぃつけた
<ちんぷんかん><いっちばん><しゃばけ読本><ころころろ><ゆんでめて><やなりいなり>
畠中 恵 新潮社 (単行本) 妖怪物

大店の病弱な若だんなと、若だんなに甘〜い妖怪の手代二人、そして彼らの周りに集まり現れる妖たちや人間のお話。しゃばけ以外は連作短編。
一番が好きな鳴家(やなり)や、美丈夫な屏風覗き、野寺坊や獺なんかが常連さん。
すぐに寝込んでしまうくせに、病人扱いされるのは大嫌いな若だんな。無茶をしては手代の仁吉と佐助の顔色をなくさせています。
お話によっては誰にまつわる話なのか、終わり近くまで解らない仕立てのものもあって、結構はらはらします。仁吉と佐助がどういう経緯で若だんなの元へ来たのかも出てくるので、どうしてあの二人が若だんなを気にかけるのか解りますよ。良い話読んだなあ、という気分になる作品です。
この作者が書いた「ゆめつげ」(角川書店)、「百万の手」(東京創元社)、「とっても不幸な幸運」(双葉社)、「アコギなのかリッパなのか」(実業之日本社)もお勧め。
空白
ワーキング・ホリデー
坂木 司 文藝春秋 (単行本)

「初めまして、お父さん」
突然、目の前に現れた小学生男子にそう言われたヤマト。彼はホストで独身、子供はナシの筈だった。少年が自分の母親の名前を口にするまでは。
ホストから運送屋に転身したヤマトと息子・進の夏休みのお話。
運送屋といっても、ヤマトの担当区域は店から近いので、彼の車両は「リヤカー」。元ヤンキーのヤマトはリヤカーにステッカーを貼り付けたり、勝手にカスタマイズするのですが、基本が古風気質で負けず嫌いのため、真面目に働きます。
配達先の人々の優しさやクレームに合いながらも、真摯に仕事をする父親を、息子はしっかりと見ているのです。
初めて出会った父子の、ぎこちなくも温かなお話です。冬休み編も出ないかな。
空白
日日平安
山本周五郎 新潮社文庫

「日日平安」は幾つかの出版社から文庫が出ていますが、「失蝶記」が入っているのは、新潮社文庫版です。
山本周五郎作品は多く映画化されていますが、この文庫内にあるお話も映画化されているものがあります。舞台化されたものもありまして、「失蝶記」は「TRUTH」として演劇集団キャラメルボックスで上演されました。脚色・加筆されていますが、忠実物といいたくなるような素晴らしさなので、機会があればご覧になっていただきたいです(DVD化されています)。岡田達也さんと上川隆也さんの高速殺陣が素晴らしい(見ているほうが斬られそうです)。

山本周五郎の素晴らしさは年月がたっていても、瑞々しい文章でしょう。着物・風俗についても細かく描写されていて、読み終わった後に時代劇を見ると「これか!」と思います。
今はこんな作家は中々いないでしょう。凄い人です。
空白
天国のスープ
松田 美智子 文藝春秋(単行本)

岡本亮介と杉村結子の二つの話が別々に進行し、途中交差する構成。
息子を事故で亡くし、妻と離婚した亮介。現在はスープを大切にするレストランで働いている。
結子は姉が亡くなる前に話していた、スープを探している。
この二つの話が交差するとき、じんわりとした感動があります。ゆっくりと読みたいお話です。
空白
先生、巨大コウモリが廊下を飛んでいます!
先生、シマリスがヘビの頭をかじっています!

先生、子リスたちがイタチを攻撃しています!
先生、カエルが脱皮してその皮を食べています!

[鳥取環境大学]の森の人間動物行動学
小林朋道 築地書館

著者が勤務する鳥取環境大学の周りには、森や山がある。そこで、たまに構内に紛れ込んでくる動物がいると、著者に連絡が入るという。
表題は、構内にコウモリが侵入したエピソード。捕獲すると珍しいコウモリで、観察後森に放したそうです。他にも、蛇を見ると捕まえてしまうだとか、学校で飼っているヤギの話など、幾つかのエピソードが書かれています。
環境大学ってこんなとこ?という疑問とともに、面白そうな大学だなあと思います。
空白
男たちの宝塚〜夢を追った研究生の半世紀〜
辻 則彦 神戸新聞総合出版センター

宝塚にかつて男子部があった事を御存知でしょうか。戦後9年間だけ存在した宝塚歌劇団男子部のルポです。
宝塚男子部が廃止になった後の、彼らのことも書いてあります。
実は、2007年「宝塚BOYS」として舞台上演された時、元研究生の方々が見に来られたというエピソードがあります。
舞台上では、彼らがやり遂げられなかったレビューを、役者陣が幻のレビューという形で(ミニ階段舞台で!)歌い踊ります。羽根まで背負いました。
いつか再演しないかなと、思います(役者はとっても大変な舞台です)。2007年度中にDVD化されます。
空白
旧怪談(ふるかいだん)
京極夏彦 メディアファクトリー

「耳袋」を材にとってかかれた怪談。
現代風に書かれていますが、江戸の話。
しかし、固有名詞が「Yさん」「Mさん」という書かれ方なので、なんとも不思議な感じがします。
活字が大きめで、読みやすいです。
すきま
阪急電車
有川 浩 幻冬舎

阪急電車の各駅で起こる出来事のオムニバス。往路と復路でそれぞれエピソードが。
各話の登場人物が出会ったり、後のお話で続編が出てきたりと、主要人物が入れ替わるので、毎話新鮮に読み進めます。
有川浩は「図書館戦争シリーズ」(アスキー・メディアワークス)の作者。
 すきま
人質の朗読会
小川 洋子 中央公論新社

「地球の裏側にある、一度聞いただけではとても発音できそうにない込み入った名前の村」で起きた、日本人旅行者の拉致事件。
百日後のアジトへの強行突入の結果、人質は犯人の仕掛けたダイナマイトにより全員死亡した。
2年後、アジトを盗聴したテープを聞いたラジオ局の記者が、遺族にテープ公開の許可を得て、8回に渡り放送された。
8人の人質の朗読と、特殊部通信班で盗聴器の音声を聞いていた兵士のインタビュー。
 すきま
佳代のキッチン
原 宏一 祥伝社

キッチンを付けたワゴン車で、行方不明の両親を探しながら「調理屋」をしていくことにした佳代。 
両親が暮らしていた足跡をたどりながら、地元の人々と触れ合う日々。
謎だらけだった両親の素性が、少しずつ解き明かされていくのだが。
 すきま
チヨ子
宮部 みゆき 光文社 

割のいいアルバイトだと思ったら、くたびれたピンクのウサギの着ぐるみを着て風船を配る仕事だった。
「わたし」が着ぐるみを着て、手伝ってくれた田中さんを見ると、田中さんは灰色のクマの着ぐるみになっていた。慌てて着ぐるみを脱ぐと、灰色のクマはどこにも見えない。どうやらウサギの着ぐるみを通して人を見ると、人形や着ぐるみに見えるらしい。
「わたし」は鏡に向かい自分を映してみた。するとこそには子供の頃大事にしていた、白いウサギのぬいぐるみ「チヨ子」が居た。
「雪娘」「オモチャ」「チヨ子」「いしまくら」「聖痕」収録の短編集。
 すきま
真夜中のパン屋さん 午前0時のレシピ
大沼 紀子 ポプラ社

生まれた時から母親にカッコウの托卵のように他人に預けられながら育ってきた希美。
高校二年の春休み、いなくなった母親が指定した次の「巣」は、街中のパン屋だった。
しかも「姉」だという女性は半年前に亡くなっていて、パン屋は姉・美和子の夫・暮林とブランジェ(パン職人)の弘基が営んでいた。
ブランジェリークレバヤシの住人と、店に来る客とのオムニバス。
 すきま
いとみち
越谷 オサム 新潮社 

高校に進学したばかりの小柄な相馬いとは、引っ込み思案の改善とメイド服を着てみたいがために、メイドカフェ「津軽メイド珈琲店」でアルバイトをすることに。
祖母に育てられたために、強度の津軽弁が抜けないいとは、「おかえりなさいませ、ご主人様」も「おがえりなさいませ、ごスずん様」になってしまう有り様。
それでも、厳しい幸子や、いい加減なところもあるが漫画家になるため頑張る智美、東京で就職したものの津軽に戻ってきた店長、いとを秘蔵っ子と可愛がるオーナーや、客たちに見守られながら働き続ける。
しかし、ある日、津軽メイド珈琲店に一大事が起きて、店は存続の危機に……。
 すきま
しあわせのパン
三島 有紀子 ポプラ社

北海道洞爺湖畔月浦でオーベルジュ・カフェ・マーニを営む、水縞くんとりえさん。
カフェ・マーニには行く先を迷う人が度々訪れる。水縞くんとりえさんはそんなお客さんを焼きたてのパンとおいしいコーヒー、温かな食事でもてなしてくれる。
優しく穏やかに訪れる人々を癒してくれる、一軒のカフェのお話。
「プロローグ」「さよならのクグロフ」「ふたりぼっちのポタージュ」「壊れた番台とカンパニオ」「カラマツのように君を愛す」「エピローグ」で綴られたオムニバス仕様。
映画ノベライズ。