転倒にご注意!
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雪道で転倒すると骨折をしたり、思わぬ出血をすることがあります。ゆっくり、足の裏全体を一度に付けて歩きましょう。それでも転んでしまった場合、以下の点を参考にして医療機関を受診してください。
(1)手首が痛くなったら
●変型している場合は、スカーフなどで首から手を吊ってすぐに整形外科医に診てもらって下さい。アイスノンなどで冷却しても構いません。
●腫れや皮下出血が見られた場合は、患部を安静にして冷却して下さい。出来るだけ早く整形外科医の診察を受けられる方が良いでしょう。
●腫れも皮下出血も見られない場合は、手首の安静と冷却、湿布などで様子を見て頂いても構いませんが、翌日になって症状が悪化したり、数日しても改善しない場合は整形外科医の診察を受けて下さい。
(2)首や背中が痛くなったら
●起きあがれない場合は、すぐに救急車を呼んで下さい。無理に起きるとまれに手足の神経が麻痺することがあります。
●何とか起きあがれた場合は、すぐに整形外科医に診てもらって下さい。たとえ歩けても脊椎が骨折している場合があります。
●呼吸時に背中や胸が痛い時は、早めに整形外科医もしくは外科医に診てもらいましょう。時に肋骨骨折のため気胸と言って呼吸困難になることがありますので注意しましょう。
●少し痛くても楽に起きあがれた場合は、自宅で1日くらい安静にして下さい。入浴も控え、出来れば湿布を患部に貼り、トイレなど必要な時以外は歩いたりしないで横になっていて下さい。症状が続いたり、悪化するようでしたら早めに整形外科医に診てもらいましょう。
(3)足の付け根やおしりが痛くなったら
●自力で起きあがれない場合はすぐに救急車を呼んで下さい。
●何とか起きあがれて歩けた場合は、出来るだけ早く整形外科医に診てもらって下さい。無理をして歩いていると不全骨折(ヒビ)したところが転位(ずれ)して不必要な手術を受けなければならなくなることがあります。
●不自由なく歩けても痛みが続く場合は、早めに整形外科医の診察を受けてたほうが良いでしょう。
(4)膝が痛くなったら
●歩けない場合は、無理をして歩かないですぐに整形外科医の診察を受けて下さい。救急車を呼んでも構わないと思います。膝の裏に添え木を当てると少し楽になります。
●歩けても痛みが強くなったり、腫れてくる場合は、出来るだけ早く整形外科医の診察を受けて下さい。
●数日以上痛みが楽にならずに続く場合は、整形外科医の診察を受けたほうが良いでしょう。
●わずかな痛みだけの場合は、湿布や冷却だけで様子見て頂いても構いませんが、痛みが悪くなるようなこと(長時間の歩行やスポーツなど)はしばらくの間避けて頂いたほうがよいと思います。長期に続く痛みは整形外科医に診てもらったほうが良いでしょう。
(5)足首が痛くなったら
●変型がある場合は歩かないで下さい。すぐに整形外科医の診察を受ける必要があります。出来るだけ動かさないで下さい。もし添え木を当てる時は変型した足の形に合わせて下さい。決して添え木のほうに足を合わせないで下さい。
●痛みのために歩きづらいか、腫れと皮下に出血している場合は、早めに整形外科医の診察を受けて下さい。無理に歩くとわずかな骨折が転位して手術を必要とするようになることがあります。
●腫れも皮下出血も見られない場合は、冷却と安静で様子見て頂いても構いません。症状が悪化するか、3・4日しても改善のない場合は整形外科医の診察を受けられる方良いでしょう。
(6)頭を打った時は
●出血をすることがよくあります。一般には頭部からの出血は多いのがふつうですが、少ないからといって放置しても良いと言うことではありません。傷が皮下まで達している時は縫うのが普通です。判断できない時は(出来れば外科系の)医師に診てもらって下さい。それまでは傷口の上に乾いたタオルなどを押し当てて圧迫しておいて下さい。
●意識が一時的にでもなくなった場合は、必ず早期に医師に診てもらって下さい。特に吐き気や頭痛が続く場合は要注意です。救急車を呼んでも差し支えありません。
以上の他にも転倒の仕方によっては肩や肘、手や足の指を痛めることがあります。大事なことは自分勝手に判断せず早めに医師に相談して頂いたほうが治療の結果が良くなると思います。
松浦 順